2年ほど前に新築した娘夫婦宅。入居時はまだ子供がいなかったから、ルンバも快適グッズで働いてくれていたけど、子供が生まれ大きくなってきたら、興味津々でアタックされてしまう。
「お父さん、なんとかして!」と依頼があって、木工Diyでルンバの囲いを作りました。
「旦那さんになんとかしてもらったらどう?」と言うと、両名からの依頼となって
作るしかなくて、取り組むことにしました。
設置前と設置後の状態です
設置後の状態です
少し家の家具に合わせた色使いで、珍しく着色系で仕上げました。
生活感があまり出ないようにしたいということで、できるだけシンプルに仕上げて、スタイルレールビットで框組みを主体とした構造にしました。
実際に設置しましたが、きれいに収まってくれて嬉しかったです。
作る前はこんな感じでした
子供(私からみたら孫)の成長は早くて、もうすぐ1歳だが、あちこちハイハイしながら入っていく。
ルンバのあたりが、とても気になるらしくて、一日一回、柵を倒してここに来ては点検のように触り、ルンバを誤動作させる。
何度も注意するけど、1歳未満の子供が理解できるわけもなく、自分に向かってきたルンバにびっくりして泣き出す始末。
ベビーサークルを利用した柵で防御はしている。
でも特に倒れ止めをしているわけでもないから、簡単に倒れてしまう。かと言って。壁に固定するのも新居であるからもったいないわけで。
「生活感をあまり出したくはない」と、家の中も色などを揃えてましたけど、子供が生まれた途端、そんなものは何もなくなり、ガチの生活空間になってしまってるのが、親としては少し笑ってしまいます。
結局、木工Diyが大活躍したわけです。
計測後にまず図面
「簡単なものだと木工の図面なんていらないよ」と言いたいところですけど。
本当に簡単なものでないと、結構失敗する確率が高いです。
今回もジャストシステムさんの花子で作図。
色々と図面を引くソフトが出ている。無料のものから有料のものまで「色々」と。
自分はこれが一番慣れているので、これで。
おすすめなのだが、今は単体での販売がなくなって、これだけを買うためにセットのソフトを買うのはコスパが悪すぎる。
さてさて
図面はできた。
部材揃え
さっそく部材揃えと進めていく。
今回の製作においては、もう一つ解決したいことがあった。
それは
「解体した家具の部材再利用」である。
数多くの自作家具を作っては来たけど、役割が変わったり、役割がなくなったりで解体をしたものもたくさんある。
解体部材も積極的に使っていかないと、自ずとゴミか薪になってしまうか、ただの端材として積み上げられるだけなのです。
この点を解決すべく、頑張りました。
古材はすぐに使える状態にしておくことがポイントだと決めて、古材に自動カンナをかけ直し、新しい木地を出して、テーブルソーで基準面を出しておいておくことにしました。
たしかに道具とそれを使える環境が必要となりますが、いま持てる環境を使い切っての作業となりました。
同時に次女の家具作りのオーダーも来たので、多くの古材を消費することができて、それだけでも嬉しかった。
塗装
自分はあまり着色をするのが好きではなくて、木材本来の風合いを大切にしたくて、オスモ社の「クリアーワックス」3101で仕上げることがほとんどです。
今回は娘からの依頼なので、娘宅の家具の色に合わせないとなりません。
焦げ茶系で仕上げていきます。
クリアーだとムラや塗りが少なかったところなどは、わかりにくいので、組み立て前に塗装を入れることはまずありません。
しかし今回はそうも行かず、しっかりと塗りが入るように「組み立て前に塗装」をしました。
またクリアーだとウエスで塗る方法が一般的ですが、着色系ですときれいに色を入れないといけないので「コテバケ」が必要とメーカーからのアドバイスを受けました。
今回使用したのは「ウッドワックス3165 茶色」です。
コテバケが簡単に手に入らなかったのと、塗装のコストもできるだけ少なくしたいと100円ショップの油性刷毛を短く切って、コテバケに似せてみました。
結果はオーライでした。
塗装が一回では終わらなかったので、毛先をナイロン袋でくるんで密封し、気温の低い外に吊るしておいたら、刷毛が固まらず数日後も使うことができました。助かりました。
組立から完成へ
スタイルレールビットで框組み
1)ルーターテーブルにビットを装着して切削をする。まずは上下の板の切削です
2)続いてビットを交換して、横になる部分の切削です
3)真ん中に入る板を切り出します
4)木工ボンドで接着し、ユニクランプで圧着します
フィニッシュネイラーが大活躍
このエアーツールを手に入れてから、すごく登場回数が増えています。
それは釘が目立たず、早いからです。
一度手にしたら、すごく使います
ただ導入するには、エアコンプレッサーも購入しないとならないので
若干ハードルが高いですよね
自分も導入出来たのは最近です。
クランプが活躍
この手のクランプ。売れている理由がわかります♪
使いやすくて、60センチという長さをグイッと押さえてくれます。
部材を接合する際に「手」で押さえて サッと木ねじなどで締め上げてしまっても
いいのですが、ズレたり曲がったりと心配が絶えません。
また
材が浮いていたりすると、隙間が空いて固定がされたりで、スッキリとしませんよね。
きちんとクランプをすることで、両手が使えるようなるなど安定した作業が約束されます♪
クランプは本当にいい仕事をしてくれます
久しぶりに使う鬼目ナット
ルンバが掃除を開始するときには、扉が明けておく必要があります。
蝶番を付けた扉なども考えましたが、孫がいたずらをして結局また遊んでしまうので半分固定出来るものとしました。連結ボルトを使用して普段は絞めておくことで。
フラッシュ合板を天板に活用する
廃材の活用を目的に製作をしていたので、前からとっておいたフラッシュ合板の棚板活用していきます。
よくカラーボックスや張り物の安井棚に使われている部材ですね。
ただこれを必要な大きさで切断してしまうと、ご覧の通り、空洞が出来てしまい棚板としての機能が果たせません。
でも、心材を追加してあげると綺麗な棚板として使うことが出来ます。今回は12ミリのベニヤ板がちょうど良い仕事をしてくれました。
フラッシュ合板の棚板をビスケットジョインターで接合し、ふちにSPF在を回して補強と仕上げをしておきます。
まとめ
引き出しではないし、部材も少ないので簡単にできるのではと思っていたけど、思いのほか時間がかかってしまった。
それだけに単純な構造であったにしても、達成感が大きいものとなりました。
自分が作る家具はいつも、軽い家具を作りたいと思っています。すべてをSPFなどで板をはいで作ることもいいと思います。
しかし、どう考えても重たくなるし、コストも大きなものとなりそうで踏み切れませんでした。
結果的には満足した家具に仕上がり、無事、娘宅に届けることができました。
サイズもジャストフィットで、気持ちがいいですね。
木工Diyも36年目に突入です。
その楽しさを今後も伝えつつ記事を書いていこうと思います
どうぞよろしくお願い致します。